月別: 2018年11月

 

Cellular Automaton


格子状のセルを単純なルールで状態を更新することにより全体のパターンを観察するモデルで、自然現象や生命体のシミュレーションができるほど複雑な動きをさせることができます。2次元の代表的な例がライフゲームです。これを音楽に応用したらどうだろうと試みたWindowStoreアプリが上の”bitlife”になります。久しぶりに動かしてみようと思ったら動作しなかったので(Windows10)、開発していたPC(Windows8)を引っ張り出し立ち上げようとしたらストアから削除されている関係で本体からも消去されてしまいました。VisualStudioを立ち上げてビルドしようとしましたが環境が変わっていてエラー。ということで下記ページの資料しかない状態になってしまいました。

http://crossframe.iiv.jp/apps/

画面上部の白黒が鍵盤に相当して、セルの色がLightBlueのセルの音がなるしくみになっています。ライフゲームは通常色はついていませんが、全てのセルを対象にすると多すぎるので、消滅して復活したセルのみを対象にしています。16行は上から順に走査して対象のLightBlueのセルがある音を走査のタイミングでピアノ音を発音します。

セル・オートマトンについては以下も参照ください。

Cellular Automaton

Windows Store アプリはもう一つ”Clocklavier”というかなりチャレンジングなものもつくりました。
これは時刻を時計を見なくてもメロディを聞くだけで確認できるものです。といってもメロディのルールを熟知する必要があり、現実的ではありません。アンビエント的な環境音楽で時刻を知ることができたらという発想から作りました。

これは立ち上がったので、とりあえず動画に記録しました。

メロディの仕様

セル・オートマトンの音楽への適用はとても可能性を感じています。前回の投稿のマトリックス・シーケンサとの組み合わせで面白いものを生み出せそうです。

Matrix Sequencer

マトリックスタイプのシーケンサは、お絵かき感覚で曲を作ることができるためアプリなどでよく見かけます。でたらめに作ってもそれっぽくまとまって聴ける魅力があります。私もiPhoneアプリ”Tropf Musik.electronica”で同様のものをつくりました。特徴はシーケンスの進行方向が縦・横・斜めと逆行含めて8方向iPhoneを傾けることでリアルタイムに切り替えられることです。
音はCmajor, Cminorスケール(切り替え可能、逆行も)のFからGの16音で、音色も切り替えられます。
http://iphone.iiv.jp/sound/index/L0020
以下当時のデモムービーです。

マトリックスシーケンサの曲は、アプリを操作しながらでなくても(音のみでも)聴くことができるだろうか、ということで作ってた曲をアップしてみました。

観賞用とするには、もっと計画的に作らないとだめかもしれませんね。

作曲のヒントになったり、まだまだいろんな可能性を秘めているタイプのシーケンサだと思います。

Algorithmic Composition

アルゴリズムで曲づくりをするときの代表的なツールといえば、MAXです。まずはこのサウンドプログラミング環境を使った実験を紹介したいと思います。

入力ソースには自作ライブコーディングiPadアプリケーション”M^2″を使っています。
M^2はもともとiPhoneアプリケーションがオリジナルですが、iPad版はOSCが利用可能になっており、WiFi経由で通信できます。このデモはM^2のランダム音階の出力をOSC送信してMAXプログラムで受信しています。MAXプログラムのねらいは、音列に対してハーモニーとリズムを付加して、入力ソースの性質による音楽の変化を表現しようとしました。

このときのMAXデータがあったので、OSCでなく単純なランダム音列を入力にしたものを実行して録音してみました。

右上のスライダーでランダム値を徐々に変化させています。

このようにできるだけ聴けるものを公開するため、SoundCloudを利用していくつもりです。

以下、参考までにM^2の動画です。