月別: 2021年10月

 

Sound Cloud

このBlogを始めたころは実験的な音源をよく上げてしていたのですが、久しぶりにSoundCloudに新作(というほどのものでもないですが)をアップロードしました。
SoundCloudはYouTubeと同様、SNSの機能もありますが、私の使い方はBlogがベースでそのコンテンツ置き場になっています。(最近SoundCloudのコメントにBlogのURLを記載しました。自分でも探さないとわからなかったため・・)
音楽を純粋に(映像とかなしに)音だけで、聴くことができるプラットホームを利用するのは、音だけで表現できる作品を作りたい、という憧れからです。映像や説明付きであったりライブであったりする方が面白いという音楽も好きですが、音のみの作品は、自分の中の First Placeです。まだ一般的に聴いてもらえる代物ではないですが、自分が後から聴くときにいろいろ感じることが次へのステップに役に立つことがあるので有意義です。
ピアノ演奏をアルゴリズムとドラム演奏で、チャレンジした”Behind the Piano 01″というものを作ったことがあります。私はピアノを弾くことはできないので憧れの楽器であり、とても興味深い対象になります。楽器自体とても機械的で合理的なもので、弦楽器や管楽器に比べて単音の表現力が乏しい側面を持っていますが、その合理性の賜物として一人でオーケストラ級の音楽を表現することができるほどの能力を持っています。オーケストラというものは基本的に単音楽器(弦楽器の重音などは無視)を大人数で演奏されますが、人間の「個」というものを(「個」というもので)表現することには不向きです。ピアノでは高度に訓練された身体によりそれが表現できることがとても魅力です。(コントロールできる情報量が多い)
“Behind the …” を製作プロセスや演奏の様子が見ることのできない音のみとして(Blogでは説明していますが)、SoundCloudを利用するのは一番の理想形だからです。
PIanoについて熱く語ったのにPianoとは関係ないですが、今回の新作(いい響き)も、このような意図からアップロードしてみました。

Produktion Kei · Rich Glitch

最後にこのようなネットサービスで思うことろですが、使用しないとアカウントが凍結されたり、提供会社が買収されたりしてサービス停止したり、またある理由でコンテンツが削除されたりなど永続的に存在が保証されていないことが、リスクとしてあります。Blogやドメインなども利用料を支払い忘れたら消滅する可能があります。またプログラムのアルゴリズムや製作・開発環境などもPCのOSやアプリが古くなったりすると再現できないとか、装置の故障などでデータを紛失したりとか、どうしてもデジタル時代のリスクは避けられません。デジタルコンテンツは部分的にでも、音声データや動画データとして分散しておくといいでしょう。(このBlogの初期にもう動作しなくなった私のiPhoneアプリなどの動画を紹介したときも同様なことをかきましたが・・)最近話題のブロックチェーンで実現するNFT(非代替性トークン)などはそういった問題も解決するかもしれません。

[追記 2021/10/21]
第18回ショパン国際ピアノコンクールで2位反田恭平さん、4位小林愛実さん日本人で二人入賞しました。なんとYouTubeで予選から見ることができるので応援していました。反田さんのファイナルの演奏を見て、もしかして初の1位がとれるのではと期待していたのでちょっと悔しいですが、素晴らしい結果だと思います。YouTuberのかてぃんこと角野さんも3次予選(ファイナル直前)まで進み、いつもテレビやネットでおなじみの人たちの活躍にとても楽しみました。
その他にも日本人が結構このコンテストに参加していることに驚きました。いろんな演奏を聴いてあらためて音楽の楽しいだけでない厳しい側面を感じました。私はそれぞれの選曲の個性がでる3次予選がとても興味深かったです。1時間に近い間、聴く人を飽きさせず、ミスせず、集中して演奏する姿を見ていると、この人たちは幼い頃からどれだけの鍛錬を積んできたのだろうと感心するしかありませんでした。
話はがらっと変わって19日にAppleが新しいMacBookを発表しました。今回の新製品はブレイクスルーとなる素晴らしいものです。 動画を見ているとこれからのクリエイターの向かう方向みたいなものを感じ取ることができました。テクノロジーでかなりのことができてしまう、これは今までもそうですが、テクノロジーが関与していく部分というものも見えてきた気がしました。かなりはしゃりますが、テクノロジーは人間の生活を便利にしますが、鍛錬をしなくてもいいということではない、ということです。AIの時代、人間の個性という身体性がより重要になってくるでしょう。ピアノコンクールはあと100年たっても続いているような気がします。なぜそのような感じるのか、生身の身体の可能性を追求したい、と思うからかもしれません。
最近の日本の政治や経済の話でよく思うことは、過去の栄光や資産によって守りに入っていないか、楽をしようとしていないか、何かに頼りすぎていないか、などです。もっと個々人が鍛錬しないといけない、と感じます。
アルゴリズムとドラミングで多くの情報を操作した音楽表現をしてみたいと思っているものとして、そのための理論つくりや肉体的な鍛錬を、ストイックなピアニストに学び、続けていく励みにしたいと思います。

https://en.wikipedia.org/wiki/XVIII_International_Chopin_Piano_Competition
より

Brand Model Serial number
S1 Steinway & Sons D-274 611479
S2 Steinway & Sons D-274 612300
Y Yamaha CFX 6524400
F Fazioli F278 2782230
K Kawai Shigeru EX 2718001

カワイピアノも健闘!