Rumble of Ancient Times (RoAT) / NTS-1 mk2
8-Bit Noise Synthesizer とされる、SOMA Laboratory の Rumble of Ancient Times (RoAT) 。これのNTS-1 mk2カスタムオシレータ実装を試してみました。
https://github.com/tweeeeeak/nts/blob/master/ROAT/ROAT.md
まずネーミングがかっこいいですね。
SOMAのデモ動画からも昔のゲーム機の音をイメージしているように見受けられますが、実際はローファイというよりもプリセット波形のデジタル変調(XORなどの演算)によるノイズで、どちらかとえいばリッチなノイズを生成します。(NTS-1ではFMはなし)
昔のゲーム機の効果音といえば容量の関係でサンプリング波形は使えなかったため、急激にピッチを変えたり、ノイズジェネレータを使って工夫して作っていました。
このシンセの操作は多数のパラメータをページ切り替えして設定するため、ただですら難解なのですが、つまみが少ないNTS-1に移植されているため、さらに難解になっています。NTS-1とNTS-1 mk2の両方バイナリーが配布されており、mk2の方を使用しました。mk2はページが数字表示のところが文字列に変更されており、パラメータ選択をドキュメントを見なくてもできるようになっています。パラメータの設定結果がどの値を指しているかは、つまみの位置で判断しなければならないので、ドキュメントは必要です。
(上記サイトより引用)
これが気に入ったのは、4OSC、4LFOのミックス具合で音が変調されるので、ボタンによるミュートで音が変化することです。(ON/OFFが反転する)
カスタムシーケンサを使ったとき、外部の機器と同期ができないこと、アルペジオレータなどのピッチ情報を無視することが、ちょっと残念でした。外部シーケンサを使えうという手もありますが、ちょっと処理が重く感じました。
デモをするにあたりどのパラメータを操作するか悩みましたが、次のようなプランを考えましました。以下メモ。
4OSCの同時再生を一つずつホールドでやるのが変化の面白みがなさそうなので(実機なら同時の押せるが・・)、シーケンサでリズムを作る。
かなりノイジーになるので、Summing Algorithmはおとなしめのものを選択。中くらいのバードさ。(Subtraction 2/Diagram 2) これを途中で変化させるには、パラメータが深すぎ。
SHPEにはFrequency、ALTにはWaveformをアサイン。
対象の切り替えをダイヤルでやるのは困難なので、どちらもLast Pressを操作対象とする。
各OSCのピッチを下げて消音の代わりに音を小さくした。
Last Pressが操作対象になるので、それが選択されているか、音を聴きながら確認して操作。(ピッチと波形変更)
(EGはOpen)
できるだけ多彩な音色が出るようにプレイしました。
いろいろと制約はありますが、音はかなりいいです!リバーブは HALLを薄くかけています。
まだまだ使いこなすには時間がかかりそうです。
ダイヤルは二つしかないのですが、このようなことを実現できてしまうことに、NTS-1のポテンシャルの高さを実感しました。(NTS-1の通常の使い方と異なる)移植した人のスキルもかなり高い!
以前簡易FMのオシレータを作りましたが、演算による変調はNTS-1では比較的簡単に実装できるので、またカスタムオシレータを作るモチベーションが湧いてきました!
mk2, NTS-3 で、LOGUE SDKをまた使いたいと思います。
参考
https://fukusan.com/products/soma_laboratory/roat/
https://somasynths.com/roat_demo/
https://fukusan.com/products/soma_laboratory/roat/
https://somasynths.com/roat_specs/
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