The Shape of Rhythm

音楽の重要な要素のリズム。しかしながら、作曲プロセスで使うコード理論のようなものはないように思いますが、ドラムセットを叩くドラマーが自然と見につけていると感じることがあります。ドラムセットというところかポイントなのですが、低音から高音まで一人で構成しながら演奏するバランス感覚が楽曲の構成に似ていると思うからです。
多点キット(多数のドラム、シンバル等で構成するドラムセット)で有名なテリー・ボジオ氏が、みずからのセットを「オーケストラ」と呼ぶのも理解できます。ワンマンオーケストラで有名の神保彰氏の演奏を見てもわかりますが、手足で一通りの音源を操作できます。
ではドラマーのどこにリズム理論を感じるかですが、その一つにシンコペーション(アクセント)の表現の仕方にあります。初心者のドラマーにありがちなのが、曲のアクセントになる部分を例えばシンバルとバスドラを同時に叩くといった、ほとんど一つのたたき方をします。熟練したドラマーは、このアクセントのバリエーションを多数もっていて、アクセント音の前後の装飾音符の取り方も含めると、さらに増えます。また音と音の間の足りない音を補間する表現もドラマーならではの特徴があり、これら楽曲の流れの中で自然になるように決定されます。(どんなドラマーも結構似たアプローチが多い) これは楽曲の中で自然に感じるリズムの形があるとも言えます。
音楽のリズムが体の動きからできている、という研究をする人もいますが、納得のいくところです。
(二本の手、二本の足から生まれるリズムは、そのものかも)

音楽理論は倍音列など数学的に説明できるものも多いですが、リズムも同様で幾何学がそのイメージに近いと思っています。(対称性や周期性なども)
ドラムの奏法で形が見えるのは、ブラシです。主にJazzなどで使われますが、ブラシの軌跡や移動の速さによって様々な音の表現ができます。


これを探求するのには、まだまだ時間がかかりますが、ここではファーストチャレンジをしてみたいと思います。(不完全でもまずはOUTPUT !)
音楽仲間のM君が、私のブラシ奏法をみて、KAOSSILATORというガジェット音源(指でバッドをタッチして音を演奏)に似ていると指摘してくれました。(M君はピアノをやるのですが、たまに私のヴァイオリンと合わせて遊んでいます。)
これは面白いかも、と思いKAOSSILATORとコラボしてみました。


(異色の組み合わせが好きな自分としては、結局、小難しいこと抜きに楽しくやってみただけでした)

話は変わりますが、先日私のチェロの先生が出演する古楽のコンサートに行ってきました。今とは違う当時の楽器で演奏するのですが、サクバット、テオルボといった初めて見る楽器もあり、とても興味をそそりました。新しいコラボの探求もいいですが、古い音楽の探求も面白いなあと感じました。(最後に演奏された、ジョヴァンニ・バッティスタ・ベルコージの「スターバト・マテル」。涙腺が・・)
あとドラムセットの魅力として、ポリリズム的な表現を一人でやりやすいことがあります。
新しい音楽を発明するポテンシャルを持っている、そう信じていろいろとトライするのが楽しいこの頃です。




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